ブルース・リー フィルモグラフィ
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香港・協和電影(コンコルド・プロダクション)製作
香港配給・嘉禾電影(ゴールデン・ハーベスト)(1972.12.30〜1973.1.24公開)
日本配給・東映洋画 (1975.1.25公開)
制作総指揮・鄒文懐(レイモンド・チョウ)、脚本&監督・李小龍(ブルース・リー)、音楽・顧嘉輝(ジョセフ・クー)、アクション指導・ブルース・リー、小麒麟(ユニコーン・チャン)
キャスト:ブルース・リー=唐龍(タン・ロン)、苗可秀(ノラ・ミャオ)=陳清華(チェン・シンファ)、チャック・ノリス=クーダ、ロバート・ウォール=ロバート、黄仁植(ウォン・インシク)=(長谷平)、黄宗迅(ウォン・チュンスン)=王(ワン)、小麒麟=ジミー、劉永(トニー・リュウ)=トニー、魏平澳(ウェイ・ピンアオ)=阿泰、他
| 概略 |
ブルース・リーが香港に帰っての主演第3作。
イタリアで親戚が開いているレストランが地元のマフィアに乗っ取られようとしているのを救けるために香港からやって来た青年・唐龍(タン・ロン)がマフィアが差し向ける用心棒や格闘のプロと闘う話です。
ブルース・リーと嘉禾電影の鄒文懐が共同出資して設立したプロダクション・協和電影=コンコルド・ピクチャーズの第一回作品。
脚本・監督・武術指導はリーが担当し、1972年5月から2週間かけてにローマロケを敢行し、同年の夏に香港にて約1ヶ月撮影が行われ完成されました。
共演は苗可秀、小麒麟、劉永、魏平澳、などリー映画でおなじみの面々。またブルース・リーとは『サイレンサー破壊部隊』でも組んだ旧知の仲でもあるチャック・ノリスを敵に雇われた格闘家役に抜擢、彼の本格的デビュー作でもあります。チャック・ノリスとリーの闘いのシーンはリーの映画の中でも最も長いアクションシーンでもあり、リーはこのシーンで自分の截拳道の全てを注ぎ込もうと意気込んだシーンでもありますね。
原題の「猛龍過江」は”Dragon go abroad−ドラゴン海外に行く”の意味(”過”は渡る、”江”は海の事)。
この映画も香港では公開されると前作「ドラゴン怒りの鉄拳」が作った動員記録を破る大ヒットになった作品ですね。これまでのリーの主演作2本では意外にリーのアクションシーンは少なかったのですが、この作品はリーの主演作中最もリーの見せ場の多い作品です。
芳賀書店から発売されているブルース・リーのシネアルバム(日野康一・編)に撮影を担当した西本正氏のインタビューが載っていますが、それによると監督としてのブルース・リーは実に新人とは思えない手さばきだったそうですね。例えば映画は一台のカメラで撮影をするので、熟練した監督はストーリーのタイムラインに沿って撮影するのではなく、同じカメラアングルをまとめて撮ってしまう”中抜き”という手法をよく使いますが、これは新人監督にはなかなか出来ない技(例えば日本でいうと相米慎二は”相米の長回し”が有名なくらいの監督ですが、実はデビュー作で中抜き撮影をしようとして失敗して以降この手法を使わないというだけだったりします。香港だとウォン・カーウァイとかも中抜き撮影しない監督ですね)なのにも関わらず、ブルース・リーは初めから見事にそれをやってのけたのに西本氏は非常に驚いたそうです。
ところで西本氏はこの映画のローマロケ3日前にブルース・リーに呼び出されて半ば強引にローマに連れて行かれたとか、ローマである日ブルース・リーを日本食レストランに連れていったらリーがスキヤキを偉く気に入って、翌日から殆ど毎日撮影が終わるとリーに急かされてスキヤキを食べていたとか面白い話がこの本に書いてありました。
最近フォレスト出版から邦訳が発売された本『伝説のブルース・リー』に、リンダ夫人による手記「ドラゴンへの道が出来るまで」が収録されています。『ドラゴンへの道』のメイキングを克明に記したものでなかなか読み応えがありおすすめです。
| バージョンの比較 |
北京語版
東映洋画が配給した日本劇場初公開版。数あるバージョンの中でも一番格好いいバージョン(^_^;)。オリジナル英語版での迫力のない(^_^;)吹き替え怪鳥音を巧みに香港版の物と差し替え。この為ダブルヌンチャクでマフィアをやっつけるシーンのシークエンスは英語のセリフが英語版ではなく香港版からの英語音声に切り替わっています。新たに録音された英語版主題歌&BGMを一部使用、リーが空港から車で移動するシーンのバックに主題歌のオリジナルミックスが、マフィアの事務所に乗り込むシーンと野外の闘いでビル・パウエルという人の作曲による「ビッグ・ガイ」が流れます。またエンドタイトルは日本独自編集でそのバックには主題歌のシングル・バージョンが流れます。TV放映時にもこのバージョンが使われ2カ国語英語音声で聴くことが出来ました。
画面的にはオリジナルの英語版と同一ですが、音声がクライマックスのリーとチャック・ノリスの闘いのシーンだけ香港版の音声と差し替えられていてオリジナルの怪鳥音が聴けるのがまだ救いのバージョン。| ビデオ |
■国内版■
英語&広東語2カ国語版(ワイド)■アメリカ版■
これらは米・ブライアンストン・フィルム配給によるアメリカ劇場公開版のプリントを使用しているようです。
カセットは83年初回リリースのもの(カセットのラベルがグレー地に赤文字の物)と90年再リリース時(カセットラベルが白地に黒文字のもの)ではマスターが変わりHiFi音声対応になっています。また1997年には更にクローズドキャプション対応(カセットラベルがカラーの物)になっています。なお現在手に入るBOXセット物ではケースは90年当時のままですが中身のカセットは97年リリースの物になっていました。
北京語版(ワイド)北京語版。中英文字幕付き。香港初公開時のフィルムを使用しているようで、最もオリジナルバージョンに近い。他のメーカーから出ているビデオとは違い、巻頭のゴールデンハーベストのマークが1972年当時のバージョンなのがレアかも、、。シネスコサイズでなかなかマスタリングも良いです。
■香港版■
LDは現在廃盤のようです。ビデオCDは中英文字幕付きですが、制作当時の右書きのままです。
北京語・広東語をそれぞれドルビーデジタル5.1chサラウンドにリミックス。ビームから出ている国内盤DVDと同じ様にオープニングは中国語でエンディングは英語のクレジットが出ます。画面サイズは4:3シネスコ。字幕は9カ国語(日本語、英語、中国繁体字、中国簡体字、インドネシア語、マレーシア語、タイ語、ハングル語、ベトナム語)が選択可出来るほか英語によるクローズドキャプションを収録。オマケとして「ドラゴン危機一発」、「ドラゴンへの道」「燃えよドラゴン」「死亡遊戯」「ファイアー・ドラゴン」の香港版劇場予告編を収録。
結構音声がサラウンド感があって良いのですが、クライマックスのコロシアムの決闘のシーンで北京語音声の方のみ台詞をダビングし忘れて効果音&音楽だけになっているのが残念。。
■シンガポール版■
新河影視/MEGA STARの物はシンガポール、マレーシア、インドネシアで販売されている物ですが、美亞の物と内容的には殆ど変わらないもののMPEGエンコーディングが若干良くなっています。
■台湾版■
台湾で限定的に発売されたというVCD。外見のカートンBOXはオリジナルですが、カートンの中身は上記シンガポール版でした。
中英文字幕付き。PALベースの香港版VCDと違い、こちらはNTSCベースの映像なので、日本のVCDorDVDプレイヤーで再生しても画面の違和感はありません。カートンBOX入り。
■韓国版■
北京語版フィルムにハングル語の字幕を入れた物。ダブルヌンチャクの戦いの途中からマフィアのアジトの戦いの途中までが丸々バッサリとカットされ90分に縮められています。
■おまけ■
「ストロンゲスト」のアメリカ盤レーザーディスク("The Deadlist Act - The Best of the Martial Arts Films" Fox Video 5583-85 1992年)でオマケ映像としてアメリカ公開時の「ドラゴンへの道」の予告編が収録されています。
他に「Bruce Lee and Kung-Fu Mania」(Goodtimes Home Video 8473 1993年)などのビデオでも見る事が出来ますが、これらFOXビデオ以外の物は画質が劣悪です。
| サントラ ※アナログ盤は全て廃盤です。 |

A面は東映配給版のエンディングテーマとして使われたシングルミックスでアルバムとは別ミックス。元の録音から3番の歌を”フィナーレ”の物と差し替えてます。ブルース・リーの物ではない”ブルース・リーの絶叫入り”(笑)。B面はブルース・リー作曲とか言われたりしてましたが、このレコードのクレジットではビル・パウエルという人の作曲で(このシングルではクレジットされていませんでしたが)東宝レコードが出していた一連のカバー盤の演奏をしていた”スタンリー・マックスフィルド・オーケストラ”が演奏をしています。こちらもシングル用ミックスでサントラアルバムとは違って効果音はありません。

サントラ用に映画のSEから音楽をミックスしなおしたりと編集しなおされてます。「タイトルバック」は映画のオープニングテーマに(本来の)エンディングテーマのカラオケとコロシアムの決闘のBGMをくっつけた物。「ビッグガイ」はシングルと違って効果音入り。「コロシアムの決闘」は(よく聴くと(^_^;))ステレオ。このアルバムバージョンの主題歌の怪鳥音なしミックスが欲しかったです。東宝レコードでは付録で香港初公開時の映画ポスターが付いていました。
上記サントラに先行してだったかに発売されたもう一つの「ドラ道」サントラアルバム。”風間健のナレーション入り”(^_^;)。各シーンが上記のサントラアルバムが細々と編集し直されているのに対してこちらはほぼノーカットで入っているのが当時としては有り難かった1枚でした。でもミックスが変でセリフと音楽に対して効果音の音が何故か異常に大きい(^_^;)。主題歌はオリジナルのバージョン(アルバムバージョンと同一編集)にシングル盤と同じ(謎の)人物の怪鳥音がミックスされた物でした。ビッグガイはサントラアルバムとは効果音のミックスのされかたが違っています。フィナーレはサントラアルバムと違って効果音の入らないBGMオンリーのミックス。(でも一部ニセ怪鳥音で邪魔される(^_^;))当時サントラアルバムに入っていないフッテージをこのアルバムから繋ぎ合わせて「サントラ完全版」をこしらえて聴いていたテープが今でも残ってます。
他の作品を含む主題歌ベスト盤マキシ・シングル。当然こちらも「燃えよ」はカバー曲。
これも今は手元にないのではっきりと覚えていないのですが、B面は短縮版だったかBGMをフィーチャーしたものだったか。。。?
A面はどうでもいいんですが(笑) B面は他では聴けない主題歌のカラオケ。アルバムバージョン+リプライズバージョン。
カバー盤。A面は『ドラゴン怒りの鉄拳』カバー盤と同様苦笑してしまうような雰囲気ですが、B面は意外にまとも。サントラに入っている日本公開版フィナーレよりオリジナルに近い編曲だったりします。
Last Modified 26,Apr. 2001 takeboh@takeboh.com